NBI内視鏡
がんの早期発見を目指して
最新型内視鏡を導入
両耳の下にある耳下腺という唾液を作っている組織が炎症を起こし、腫れてしまう病気の総称です。有名なものに、ムンプスウイルスが原因となる流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)があります。
おたふくかぜの場合は一度感染すると免疫ができ繰り返し発症することはありませんが、ムンプスウイルス以外が原因の耳下腺炎の場合、原因によって何度も繰り返し発症することもあります(反復性耳下腺炎)。
早い場合には1歳未満から発症し、5~6歳がピークと言われています。12歳以上で発症することは珍しく、思春期以降に症状が出ることはほとんどなくなりますが、唾液量が減ってきている高齢者にも生じることがあります。
耳下腺炎は、おたふくかぜのようにウイルスが原因のもの、細菌が原因のもの、唾石症が原因のもの、原因不明のものなど、様々な種類があります。また反復性耳下腺炎は数ヶ月から1年間間隔で繰り返し耳下腺が腫れる病気ですが、現時点ではっきりとした原因は解明されていません。先天性異常やアレルギー、内分泌異常など、様々な原因が推定されています。
また特に口の中に虫歯があるなど不潔になっている場合、それが原因となって発症を繰り返してしまうこともあります。口腔内を清潔に保っていくことが大切です。
おたふくかぜの場合には激しい痛みと発熱が見られることが多いですが、その他の耳下腺炎の場合には比較的軽い症状で済むことが多いです。耳下腺が腫れるだけ、という場合も少なくありませんが、年間を通して複数回かかることもあるのが特徴です。
特に初回の感染時にはおたふくかぜなのか、他の原因による耳下腺炎なのかの判別は困難なことも多いため、繰り返して発症することにより初めて反復性耳下腺炎であると診断されます。
明らかに細菌感染が原因の場合には抗生剤を処方することもありますが、基本は症状に応じた解熱剤、痛み止めの処方が中心となります。
また虫歯など口腔内の不潔が原因の場合には虫歯の治療をする、歯磨きやうがいをしっかり行うなど、口の中を清潔に保つようにしましょう。
初回感染時にはおたふくかぜとの判別が困難なため、状況により念のためおたふくかぜと考えて保育園・幼稚園や学校は休んで様子を見ます。耳下腺が腫れてから5日以上経過し、元気になっていれば登園・登校していただいて大丈夫です。