NBI内視鏡
がんの早期発見を目指して
最新型内視鏡を導入
・いびきが気になる
・家族からいびきがうるさいと言われる
・朝起きることができない
・しっかり寝たのに会議中に眠くなる、運転中に眠くなる・・・
このようなお悩みをお持ちの方は、「睡眠時無呼吸症候群」かもしれません。
睡眠時無呼吸症候群は、潜在患者が300万人以上と推計されている、誰にでも起こりうる身近な病気です。
しかし、放っておくと日常生活に支障をきたし、時には重大な病気や事故につながることのある危険な病気です。
「もしかしたら・・・」と思ったら、一度ご検査されることが重要です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは睡眠中に何回も呼吸が止まり、それが原因で様々な症状を引き起こす病気です。
代表的なものとして、大きないびきや、朝起きた時の頭痛・体のだるさ、日中の強い眠気などの症状があります。
潜在患者は人口の2~3%といわれ、21世紀の「国民病」、あるいは「現代病」といわれる病気ですが、放っておくと高血圧や心臓循環障害、脳血管障害などにつながる可能性があります。
また、日中の眠気などのために仕事に支障をきたしたり、居眠りによる事故の発生率を高めたりするなど、社会生活に悪影響を引き起こします。
しかし、治療法が確立されているため、適切に検査・治療を行えば決して恐い病気ではありません。
■眠っているとき
・大きないびきをかく
・睡眠中に息がとまる瞬間がある
・息が苦しくて目が覚める
・なんども目を覚まし、トイレに行く
■日中起きているとき
・朝眠くて起きれない
・午前中に頭痛やだるさを感じる
・記憶力や集中力が低下する
・全身のだるさ、疲れが取れない
・会議中に眠くなる
・運転中に眠くなる
睡眠時無呼吸症候群には大きく分けて閉塞性と中枢性の2種類があります。
閉塞性とは、空気の通り道である上気道が狭くなり、呼吸が止まってしまうものです。中枢性とは、呼吸中枢の異常によるものです。
■閉塞性の睡眠時無呼吸症候群
気道が狭くなり、ふさがってしまうことで、呼吸が止まってしまうタイプの睡眠時無呼吸症候群です。
気道が狭くなる原因としては、肥満や扁桃腺の肥大、舌根(舌の付け根)、口蓋垂(のどちんこ)、軟口蓋(口腔上壁後方の軟らかい部分)などによる喉や気道の狭窄が原因です。睡眠時無呼吸症候群のほとんどの方がこのタイプです。
また、太った人に多いと思われがちですが、日本人の特徴である「短く平らな顔」「小さいアゴ」「喉が咽頭近くにある」などにより、太っていない方でも睡眠時無呼吸になる可能性は十分あります。
■中枢性の睡眠時無呼吸症候群
脳からの呼吸指令が出なくなる、呼吸中枢の機能異常によるもので、睡眠時無呼吸症候群の患者さんの数%といわれています。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群とは異なり気道は狭くなっていませんが、脳から呼吸指令が出ないことにより無呼吸が生じます。
また、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の場合は気道が狭くなって呼吸がしにくくなるため、体は一生懸命呼吸しようとするのに対し、中枢性睡眠時無呼吸症候群の場合は呼吸しようという努力がみられません。
原因はさまざまですが、心臓の機能が低下した方に多くみられるといわれています。
睡眠時の無呼吸は、心臓や脳、血管に負担をかけるため生活習慣病を合併する確率が高まります。最悪の場合、脳梗塞、心筋梗塞などにも繋がる可能性があります。
代表的な病気としては、
・高血圧
・多血症
・不整脈
・虚血性心疾患
・心不全
・脳血管障害
・糖尿病
・肺高血圧症
・インポテンツ
などがあげられます。
近年、睡眠時無呼吸症候群が関連する交通事故や、居眠り運転が原因の交通事故が増加しており、社会問題となっています。
高速バスや、トラック・電車など、長時間の運転を行う仕事を行っている方は、予防としても、定期的に検査する事をおすすめします。
■簡易検査(簡易PSG検査)
まずは医師による診察を受けていただき、そこで簡易検査が必要と判断されれば、自宅でできる簡易PSG検査を行います。
この検査では睡眠中の呼吸の状態、血液中の酸素飽和度等を同時に測定し、無呼吸・低呼吸の有無を調べることができます。
検査はご自宅で簡単に行うことができ、テープでセンサーを貼り付け、本体のボタンを押して検査をスタートさせ、いつもどおり眠っていただくだけです。
この検査の結果によっては、さらに精密な入院検査が必要となります。
■精密検査(PSG検査)
この検査では、睡眠中の呼吸や脳波、血液中の酸素飽和度、心電図などを同時に測定し、睡眠の深さや質と呼吸の状態を調べます。
眠っている状態を調べる検査のため、1泊程度の入院が必要となります。
頭や胸、腹、脚などに電極やセンサーを着けますが、痛みなどはありません。
日頃ご家庭でお休みになるようにリラックスして検査をお受けいただけます。
CPAP療法
■CPAP療法とは?
検査結果をもとに、医師より睡眠状態の説明と診断、および治療が必要であると判断した場合には治療法を説明します。
一番多い治療法としてCPAP療法という治療があります。
この治療では、CPAPという機械を使います。
鼻より空気を送り、閉塞した上気道をおし広げ、空気の通り道をつくることで、睡眠時の無呼吸を無くし、酸素不足を解消することができ、睡眠の質を向上させることができます。
この治療を行うことで、以下のような効果が期待できます。
■CPAP療法の効果
・いびきが改善した
・いびきがなくなった
・夜間トイレの回数が減った
・熟睡感が得られた
・起きた時に頭がすっきり
・仕事中に眠くなることがほとんどなくなった
・集中力が上がり、いままでよりも仕事や勉強がはかどる
CPAPを使うと、ほとんどの患者さんが使ったその日からいびきをかかなくなり、朝はすっきり、昼間の眠気も軽くなり、消えることもあります。
重症の睡眠時無呼吸症候群患者さんではCPAPを使わなかった患者さんより長生きすることもわかっています。
その他の治療法
(1)生活習慣の改善
・ダイエット
太ってくると首や喉まわりに脂肪がつくだけでなく、上気道(鼻から気管の入り口までの空気の通り道)の壁にも脂肪がついて、いびきの原因となります。
減量を行うことで皮下脂肪の量が下がると、気道が広がり、睡眠時無呼吸症候群の改善が期待できます。
・寝具の見直し、寝姿勢の工夫
仰向けで寝るよりも、横向きで寝ると上気道の閉塞を緩和し、いびき改善につながります。身体が自然に横向きになるように形状が工夫された枕などもあります。
・お酒を控える
アルコールを摂取すると上気道を支える筋肉が緩みやすくなり上気道が狭くなることで、いびきをかきやすくなります。寝る時は、ただでさえ筋肉が緩みリラックスした状態ですので、そこにアルコールが加わると、さらにいびきのリスクを高めることになります。特に寝る前のお酒、深酒はしないようにしましょう。
(2)マウスピース治療
マウスピース治療とは、下あごを前方に固定して空気の通り道を開くようにするものです。マウスピースの作成は、健康保険の適用になります。検査の結果、医師の判断にてマウスピースによる治療が適当と判断された場合、提携する歯科医院へ紹介させていただきマウスピースを作成していただきます。(3)外科的手術
睡眠時無呼吸症候群の原因がアデノイド肥大や扁桃肥大などであった場合には、手術で取り除くことがあります。また、重度の鼻づまりを起こす鼻疾患は、CPAPやマウスピースの治療を妨げるので、手術が必要となることがあります。
上記のような原因による睡眠時無呼吸症候群の場合、手術療法は根本的な治療が期待できる方法です。
手術による治療が適当と判断された場合、提携する病院へ紹介させていただきます。