子どもの三大夏風邪（手足口病、咽頭結膜熱（プール熱）、ヘルパンギーナ）の一つで、6月～８月にかけて流行する感染症です。
コクサッキーウイルスと呼ばれるウイルスに感染することで発症しますが、コクサッキーウイルスには型がいくつかあるため、ひと夏に何度もかかってしまうことも珍しくありません。ほとんどが4歳までの乳幼児に多く発症しますが、稀に大人が発症することもあります。

38℃～40℃の高熱が2～3日続き、のどが赤く腫れてきます。のどの奥に小さな水疱（水ぶくれ）が数個～数十個見られることが特徴です。水疱は2～3日でつぶれ、黄色い潰瘍になります。
のどの痛みが強く、食事や飲み物を受け付けなくなることがあるため脱水症状に注意をしましょう。

有効な抗ウイルス薬はなく、辛い症状を抑えるための対症療法が基本となります。特に解熱鎮痛剤を用いることで高い熱やのどの痛みを抑え、しっかりと水分が取れるようにします。オレンジジュースなど刺激のある飲み物は避け、のどごしの良い麦茶や牛乳などをおすすめします。食べ物も噛まずに飲み込める、刺激の少ないプリンやゼリー、豆腐、冷えたおじやなどを無理のない範囲で食べると良いでしょう。

ヘルパンギーナは咳やくしゃみによる飛沫感染、おもちゃなどの表面に付着したウイルスに接触し鼻や口などの粘膜を通して感染する接触感染の2つの感染経路があります。外出からの帰宅時や食事前には、しっかりと手洗いをすることが大切です。
また回復後も便などから2～4週間にわたってウイルスが排出されますので、おむつ交換の後にもしっかりと手洗いを行うようにしてください。
熱が下がって1日以上が経過し、口の痛みが無くなれば登園・登校していただいても大丈夫です。