スギ花粉症の舌下免疫療法。GW明けから開始です

副院長の米澤です。

 

新型コロナウイルス感染第6のピークは越えた印象で、最近は花粉症の症状で来院される方が多くなってきました。

今年の近畿におけるスギ花粉飛散量は当初の予想通りで、昨年同様もしくは昨年よりもやや少ない状況でした。

現在はスギ花粉の飛散ピークも越えて、ヒノキ花粉の飛散が始まってきているようです。

さて、スギ・ダニアレルギーに対する唯一の根治治療である舌下免疫療法については

みなさんご存知でしょうか?

2014年に保険適用された比較的新しい治療であり、11、錠剤を舌下(舌のうら)1分間保持してから飲み込むだけの方法です。

さらに本年からは「アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料」という保険点数も設定され、厚労省としても効果を認めている治療です。

詳しい内容は当院HPの記事(https://www.nishikawa-mimi.com/nishikawa-slit/)をご覧いただければと思いますが、簡単な内容は以下の通りです。

メリット

6080の方で効果が期待できる

錠剤の服用であるため従来の注射と比べて体への負担が少ない

保険適用の治療である(3割負担の場合、月に2000円程度。お子さんはこども医療500円)

小児でも治療が出来る(子ども医療費助成の対象です)
デメリット

治療期間が3~5年である

スギ花粉が飛散している時期には開始出来ない

・口腔内のかゆみや口唇の腫れ、まれに喘息発作様の全身症状が出ることがある

 

年齢制限はありませんが、錠剤の舌下保持の観点から、当院では5歳以上の方を対象としています。

治療開始時期についても、スギ花粉のシーズンが終わるGW明けから12までとしています。

スギ・ダニアレルギー症状でお困りの方、舌下免疫療法について一度検討されてみてはいかがでしょうか?

ご遠慮なくご相談くださいね。

 

 

なお、新型コロナワクチン接種に関する予約方法の詳細や、最新の医療情報については

当院LINE公式アカウント https://lin.ee/3KKrJ6L 

Twitter https://twitter.com/nishikawaent でも発信していきますので、未登録の方はご登録頂ければと思います。

5歳から11歳の小児に対する新型コロナワクチン接種について

副院長の米澤です。

 

新型コロナウイルス感染第6のピークは越えたという見方が広まってきています。

当院は12歳以上の方に対する新型コロナワクチンの予約、接種を行ってきておりますが、

先日、ついに5歳から11歳の小児に対する新型コロナワクチンの接種が国内でも正式承認されました。

外来でも新しく承認されたワクチンに対するご質問が増えてきました。

そこで、本日は5歳から11歳の小児に対する新型コロナワクチン接種についてお伝えします。

まず、12歳以上の方に対する新型コロナワクチンについては、

緊急のまん延予防の観点から「接種を受けるよう努めなければならない」、

いわゆる「努力義務」とされています。

ところが、5歳から11歳の小児に対する新型コロナワクチンについては、現時点では「努力義務」は適用されず、

「接種勧奨」とされています。

 

5歳から11歳の小児に対して「努力義務」が適用されなかった理由について厚生労働省日本小児科学会のコメントを引用して詳しく説明していきましょう。

 

令和4年3月現在、国内における5歳から11歳の小児新型コロナウイルス感染症については、

中等症や重症例の割合は少ないものの増加傾向にあり、

感染者全体に占める小児の割合が増えていると報告されています。

このような中、海外のデータから5歳から11歳の小児へのワクチン接種による新型コロナウイルスに対する発症予防効果が確認され、

安全性にも重大な懸念は認められないと報告されています。

ただし、

・小児におけるオミクロン種の感染状況(感染者、重症化の動向)が未だ確定的でない

・オミクロン種については小児における発症・重症化予防効果のエビデンスが必ずしも十分ではない

ことを踏まえ、現時点では、5歳から11歳の小児について「努力義務」は適用せず、

今後の最新の科学的知見を踏まえ、引き続き議論することが適当であるとされています。

 

当院としても、このような厚生労働省日本小児科学会の意見を参考に、現時点では5歳から11歳の小児に対する新型コロナワクチン接種はすぐには開始せず、しばらく最新の情報収集に努めることとしました。

ただ、ワクチン反対の立場ではありませんから、医学的データ、公的機関からの情報を今後も確認し、

開始することもあると思います。

その際はこちらのHP、当院LINE公式アカウントにて告知致しますので、ご覧いただければと思います。

以上、

現時点では「努力義務」が適用されていない

5歳から11歳の小児に対する新型コロナワクチン接種について

でした。

小児に対する新型コロナワクチン接種以外でも、何かご不明なことなどあれば、いつでも相談して下さいね。

 

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花粉症対策は今からがベストです。「初期療法」について。

副院長の米澤です。

新型コロナウイルスが猛威をふるっています。

新しいオミクロン種はこれまでにない勢いで広がっています。

休校や休園などで、社会生活に支障を来している方も多いと思います。

早いピークアウトが望まれる状況ですね。

ただ、5の主流であったデルタ種と比較すると、肺炎嗅覚・味覚障害を合併する頻度は少なく、海外や国内のデータからも重症化のリスクは低いと判断してもよさそうです。

もちろん、重症化のリスクが低くても感染者数が増えれば重症者の数も増えるため、手洗い、うがい、3密は避けるといった基本的な感染対策は重要ではありますが、過剰にならず人流や経済活動への制限具合を見極める必要があると思います。

 

さて、本日は昨年の1月にもお伝えした、花粉症に対する「初期療法」についてのお話です。

まず、花粉症の治療には、大きく分けて薬物療法アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)手術療法の3つがあります。

さらに、薬物療法には、花粉が飛び始める以前あるいは症状が軽い時期から薬の使用をはじめる「初期療法」、症状が強くなってしまってから始める「導入療法」、初期療法や導入療法で症状が抑えられた状態を保つ「維持療法」があります。

 

比較的症状の軽い方であれば、花粉が飛び始めてから薬物療法を開始しても構いませんが、中等度以上の症状である場合、症状が出現してからでは薬物療法もなかなか効きにくいことがあります。

中等度以上の症状とは、1日のくしゃみ回数または鼻かみ回数6~10回以上と定義されています(鼻アレルギー診療ガイドライン2020)。

そのような方に対しては、花粉が飛散する1,2週間前から薬物療法を開始することで、①症状の発現を遅らせる②花粉飛散ピーク時の症状を抑えることが出来ると報告されています。

 

「初期療法」で使用する薬物療法は、症状の種類や程度生活スタイルに合わせてアレンジする必要があり、われわれ耳鼻咽喉科医に直接相談して頂くことをお勧めします。

 

また、「初期療法」のタイミングについても、その地域における花粉の飛散時期に合わせて判断する必要があります。

スギ花粉であれば、われわれの住んでいる近畿では例年、2月上旬~中旬に飛散し始めることが多く、1月下旬頃からスギ花粉症に対する「初期療法」は開始することをお勧めしています。

 

今年スギ花粉の飛散予想ですが、四国中国近畿では昨年同様もしくはやや少ない見込みのようです。

一方、東海北陸関東甲信北海道では昨年より多いという見込みであり、出張などで飛散量の多い地域へ行かれる予定の方や春の花粉症に毎年悩まされている方には、「初期療法」を行うことをお勧めします。

以上、花粉症に対する「初期療法」についてでした。

花粉症に対する「初期療法」以外でも、何かご不明なことなどあれば、いつでも相談して下さいね。

 

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コロナワクチン接種について

4月分の、コロナワクチン接種予約開始しております(ファイザー製です)。

当院で1、2回目を接種された方、当院受診歴がある方で、

接種券がお手元に届いた方が対象となります。

インターネット、ご来院、お電話にてのご予約が可能です。

(インターネット予約枠と、ご来院お電話枠は別枠を用意しています)

インターネットご予約はこちらからお願いします。

https://isyadoko.net/qr/0667537867/mb/

 

接種に際してのご注意こちらも必ずお読みください!

●今回が 1、2回目接種の方は、お電話、ご来院でのみご予約をお受けいたします。

インターネットでは予約しないでください。)

クーポン券、予診票、診察券、本人確認書類を必ずお持ちください。
お持ちでない場合、予約取消となります。

●お時間に遅れられた場合、接種できないことがあります。

●日時の変更はできません。

●当日の体調などで、医師の判断で接種できないことがあります。

●食物や薬剤など2種類以上のアレルギーをお持ちの方、過去にアナフィラキシーを起こされた方は、当院では接種できませんので、かかりつけの医師にご相談ください(花粉症など、鼻アレルギー症状はこれらに含みません)。

新型コロナウイルス変異種 オミクロン変異種について

副院長の米澤です。

新型コロナウイルスについては、全国的な新規感染者数は減少傾向を維持しているようです。

12月に入ってからは、朝晩の冷え込みの影響なのか、鼻水、咳、発熱といった風邪症状を訴えて来られる患者さんが増えてきました。

現時点ではインフルエンザの流行の報告はなく、このまま新型コロナウイルスインフルエンザの患者さんが増えなければ良いのですが、先月の末頃より新型コロナウイルス種に関するニュースが世間を賑わせるようになっています。

不安に思われている方も多いのではないでしょうか。

 

そこで、今回は「新型コロナウイルス変異種 オミクロン種について」をお伝えします。

新型コロナウイルスの新しい変異種であるオミクロン種は先月、ボツワナで初めて検出されました。

その後、南アフリカ共和国でも見つかり、12月6日時点ではオミクロン種が確認された国や地域は日本を含め42カ国になっています。

このオミクロン種については

世界保健機関(WHOhttps://www.bbc.com/japanese/59516185

感染症専門医https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20211204-00271075

から以下のように述べられています。

 

従来のものより感染力が強いのか、ワクチン接種で獲得した防御効果を回避する能力が高いのかについては今のところ分かっていない

現在の世界の感染の99デルタ株であり、今後、オミクロン種が主流になる可能性はあるが、それを予測するのは難しい。

重症度に関する情報が得られているものでは、約半数は無症状で、残り半数は軽症とのことであり、重症化した症例入院死亡例報告されていない

パニックになるのではなく、手洗い3密を避けるマスクを着用するなどの感染対策をこれまで通りしっかりと続けることが重要であり、落ち着いて対応する必要がある。

 

楽観的になりすぎるのも良くないですが、これまでの情報からも決して慌てる必要はないようですね。

感染拡大を防ぐためには、準備を整えるための時間を稼ぐことも重要とされますので、外国人の一時的な日本への入国禁止措置もある程度は仕方のないことなのかも知れません。

一日でも早く、新型コロナウイルスの流行が全世界で落ち着くことを願うばかりです。

 

以上、「新型コロナウイルス変異種 オミクロン種について」でした。

オミクロン種に限らず、何かご不明なことなどあれば、いつでも相談して下さいね。

 

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