声がれ(しわがれ声)について

副院長の米澤です。

新型コロナウイルスの感染拡大に対する緊急事態宣言が解除され、みなさんも学校や職場で以前の生活を一日でも早く取り戻そうと頑張っておられると思います。私たちも、クリニック内での受付業務、診察方法を改めて見直し、新型コロナウイルスと共に生活していく新しい生活様式を築いていかなければならないと考えています。

さて、本日は、声がれ(しわがれ声)についてのお話です。

 

 

声がれ(しわがれ声)とは、声の質の異常な変化であり、様々な原因で起こります。

多くは風邪や無理な発声方法で生じるのですが、まれに、逆流性食道炎、声帯ポリープ、嚥下障害、喉頭がん、食道がん、肺がん、脳卒中といったものが原因となることがあります。治療は原因によって様々であるため、まずは正確な診断を行うことが重要です。

私たちが日常診療で用いる内視鏡で喉頭(のど)を観察することで、正確な診断、適切な治療につながります。喫煙習慣のある方で4週間以上続く声がれ、数日以上続く深刻な声の変化のどの痛みや呼吸困難を伴う場合などは特に注意が必要ですので、その場合には耳鼻咽喉科医に相談することをお勧めします。

以上、声がれ(しわがれ声)についてでした。

何かご心配なことがあればいつでも相談してくださいね。

 

参考:https://www.enthealth.org/conditions/hoarseness/(海外サイト)

急に耳が聞こえなくなる病気:突発性難聴について

新型コロナ感染拡大についての話題ばかりで、みなさん疲れておられることも多いかと思います。

 

今回の騒動で、だれでも精神的に不安を生じるものだと思いますが、それによって引き起こされる病気も増えている印象です。

例えば、メンタルクリニックは患者さんが増えているようですし、当耳鼻科でも、ストレスが原因となるとされている「めまい」の病気、「メニエール病」の発作を起こされて来院される方も増えている印象です。

 

さて、今回、ストレスとの因果関係が言われている、「突発性難聴」についてのお話をしたいと思います。

どんな病気?

突然どちらかの耳の聞こえが悪くなる病気です。

「朝顔を洗っていたら突然聞こえなくなった」など、はっきりと発症時間がわかることが特徴で、まさに突発的におきます。

原因はよくわかっていませんが、ウイルスや、聞こえの神経に行く血流の異常、などが言われています。ストレスが原因となることがあることが知られています。

特に今の時期は、コロナがストレスになり、発症される方も来られています。

 

診断は?

聞こえの検査でわかります。

脳梗塞などでもこの症状はおきますので、そういった病気を診察で除外する必要があります。

 

治療は?

ステロイド治療が有効です。

(他にも色々治療法がいわれていますが、医学的に根拠があるといえるのは、ステロイド治療です。

他の治療は、はっきりと効果あるかどうかはわかっていません。)

しかし発症後2週間以内に治療を始めないと、治癒率が下がることがわかっています。

ここが最も大事なのですが、

耳が聞こえにくい感じがしたら、とにかく2週間以内、できれば1週間以内に耳鼻科で検査するべきだと思います。

(時々48時間以内とか、夜中に緊急ででも受診すべき、などとどいう記事をネットで見たりしますが、これに関しては根拠がありません。翌日や、週明け、病院が開いてからでも十分だと思います。)

軽い程度や、中程度の難聴の方は、治癒する可能性が高いですし、軽いものなら自然治癒もあると言われています。

しかし、かなり重度の難聴になった場合、糖尿病などの持病がある場合の治癒率は残念ながら少し低い、というデータがあります。

いずれにせよ、適切な期間で治療を始めることが大事です。

大事なので繰り返します。

突然耳が聞こえにくくなったら緊急で病院に走る必要はありませんが、2週間以内、できれば1週間以内に耳鼻科を受診しましょう!

以上、突発性難聴についてでした。

気になる症状などがあれば、お気軽にご相談くださいね。

 

参考:SAGE journals (海外サイト)

 

嚥下(飲み込み)体操について

副院長の米澤です。
新型コロナウイルスの感染拡大に対する緊急事態宣言が発令されてから、まもなく1か月が経とうとしています。

当初は都市部を中心に急激な増加を認めた感染者数もややピークを迎えた兆しもありますが、いまだに日本各地で新型コロナウイルス感染の報告があり、以前の日常生活を取り戻せるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。

休校や在宅勤務、外出自粛により、自宅で過ごす時間が長くなり、運動不足による体力低下なども気になるようになってきました。

そこで、本日は、摂食・嚥下(のみこみ)障害にともなう誤嚥性肺炎を予防する、自宅で簡単に出来る嚥下体操について、簡単に紹介させて頂きます。

 

1.深呼吸(腹式呼吸)
・鼻から息を吸って、口から吐き出す
・息を吸うときにはお腹がふくらみ、吐くときには
へこむことを手で感じる
・これらの動作をゆっくりと2,3回行う

 

 

 

 

 

 

2.発声練習(パ、タ、カ)
・パ、タ、カと発声する
・ゆっくりと5,6回繰り返す

 

 

 

 

 

 

 

嚥下体操にはこれ以外にもまだいくつかありますが、本日は簡単なものをご紹介しました。

ご興味のある方は、毎食前に行ってみてください。

新型コロナウイルス感染症が1日でも早く終息し、元通りの日常生活を取り戻せることを
切に願います。

コロナウイルスでも話題の、嗅覚・味覚障害について

副院長の米澤です。

新型コロナウイルスの感染が世界中で広がり、日本での流行もその例外ではないことが毎日のニュースを見ていると分かりますね。

 

世間ではインターネットを中心に様々な情報が飛び交っており、不安を煽るようなものも多く含まれているように思います。

新型コロナウイルスを正しく理解し、正しく対処することが非常に重要と私たちも考えています。

そこで、本日は、最近話題の嗅覚・味覚障害について簡単に説明します。

実は、嗅覚・味覚障害はインフルエンザや一般的な風邪でも起こる症状であり、新型コロナウイルス感染症に特有のものではありません。

嗅覚障害については、ちくのう(副鼻腔炎)や花粉症(アレルギー性鼻炎)でも起こることがあります。

現時点では、新型コロナウイルス感染症に伴う嗅覚・味覚障害に対する特効薬はなく、症状は自然に治ることが多いとされています。

われわれ耳鼻科医が所属している日本耳鼻咽喉科学会のホームページ(リンク)では、「におい」や「あじ」の異常を感じても、発熱や咳、息苦しさ、だるさがなければ2週間不要不急の外出を控えるようにとコメントされています。

匂いがわからない、と思っても、他の病気の可能性の方が高いですから、それだけで決して不安にならないようにしてくださいね。

新型コロナウイルス感染症を正しく理解し、怖がりすぎず、きちんと対策していくことが大事だと思います。

 

疑問に感じられることがあれば、気軽にお聞きくださいね。

1日でも早い感染拡大の終息を切に願っています。

舌下免疫オンライン診療始めます

コロナウイルス問題に関連して、来院を躊躇されている方もあると思います。

そこで当院は、舌下免疫治療をされている方に対し、

ビデオチャット(テレビ電話)によるオンライン診療を開始することになりました。

こちらからのショートメールが届いた、舌下免疫治療中の方のみが対象となります。

(現在は他の病気は対象外ですが、今後対象を拡大する際は、お伝えいたします。)

ただ、初診は必ず対面診察が必要となりますので、すでに舌下免疫治療薬の内服を継続中で再診の方のみです。

 

ショートメールに届いたメドレー社のCLINICS(クリニクス)というアプリをお持ちのスマホにインストールしていただき、

予約画面より予約していただきます。

その際、ショートメールに記載した、当院の再診コードの入力が必ず必要となりますので、ご注意ください。

予約日の予約時間中(30分単位)、スマホが繋がるようにして手元に置いて過ごしていただき、こちらからその間にご連絡させていただきオンライン診療開始となります。

またオンライン診療では、処方箋はこちらからご自宅に診察日に投函し郵送となりますので、お薬が数日は残っている状態で予約するようにして下さい

原則処方は1ヶ月までとします。

 

診療費用は通話料500円(自費)が別途かかります。

○3割負担の方 : 約340円 程度負担が増えます

○18才未満など定額500円以下の方 : 約500円 程度負担が増えます

 

現在舌下免疫治療中で、ショートメールが届いておらず、オンライン治療をご希望の方は、ご連絡下さい。

またメドレー社のアプリの使い方が分からない場合は、同社コールセンターにご連絡ください。

株式会社メドレー CLINICS患者様相談窓口

0120-13-1540