ステロイド(副腎皮質ホルモン)について

副院長の米澤です。

花粉が飛び始めてきましたね。
まだ花粉飛散量が少ない今のうちに、早めの内服をお勧めします。

さて、今回は「ステロイド」のお話をしたいと思います。

「ステロイド」と聞いて、みなさんはどのようなイメージを持たれるでしょうか?
“なんかコワい薬” “副作用が心配” “よくわからない”などなど。

実は、ステロイドは別名、副腎皮質ホルモンと呼ばれ、われわれの体の中の副腎皮質という臓器から常に分泌されて、様々な働きをしています。

その働きの中に、抗炎症、抗アレルギーといったものがあるため、耳鼻咽喉科が扱う病気では、顔面神経まひ、突発性難聴といったものに対してステロイドを短期間に使用することがあります。

本来、体の中で作られているステロイドですので、少量で短期間の使用であれば特に大きな心配はいりません。

ところが、大量投与や長期の使用になると話は異なります。顔のむくみが出現したり、骨や代謝といった様々な機能に影響することがあります。

これら副作用に注目が集まると、“なんかコワい薬”というイメージにつながるのかも知れません。

つまり、ステロイドを使用する場合には、そのメリット、デメリットを理解したうえで、両者のバランスをとりながら治療を行うことが重要になります。

われわれも、ステロイドの効果だけではなく、副作用にも注意を払いながら日々、治療を行っています。

治療のことで何か疑問点などあれば、いつでも聞いていただければと思います。

花粉症治療薬が増えました

私を含め花粉症を持つ方々が憂鬱になる時期が近づいてきました。

以前のブログでも何度か述べていますが、花粉症の準備は早めの内服が重要です。

花粉飛散前に内服を開始されることをお勧めいたします。

具体的には1月終わりから、2月に入ってすぐくらいをお勧めしています。

どうぞお気軽にご相談いただければと思います。

ところで、花粉症の治療薬に新しいものが発売になりました。

「ゾレア」といいます。

今までの治療薬とは体の効く場所が全く異なり、いわゆる「分子標的薬」と言われる種類の薬です。

気管支喘息には今までも保険適応だった治療薬ですが、スギ花粉症にも適応が広がりました。

今までの内服などで効果がない人のみに保険適応となります。

また、2から4週に1度、病院で皮下注射する必要があります。

効果もそれなりに高いようですし、目立った副作用もないようです。

ただ、問題は、非常に高価である、ということです。

3割負担の方で、平均的な用量を打つ場合、1回3万円近くかかります!

今までの治療薬とは桁が違いますね。

そういう意味でも保険適応もかなり厳しいものになっています。

また、必ず注射前に採血し、投与量を決めないといけません。

上記のことから、この薬が適応の方は多くないかも知れません。

この処方によらず、花粉症には様々な治療法があります。

花粉症の治療について、ご相談のある方は、お気軽においでいただければと思います。

2診体制になりました。

久しぶりの更新になってしまいました。

本年から、医師を一人招聘し、2診体制で診療を開始いたします。

米澤宏一郎先生です。

私の以前の勤務先の同僚で、経験も豊富で優しい先生です。

一緒に働くならこの先生がいいと思っていたのですが、縁あって来てもらえるようになりました。

どうぞよろしくお願いいたします。