ステロイド(副腎皮質ホルモン)について

副院長の米澤です。

花粉が飛び始めてきましたね。
まだ花粉飛散量が少ない今のうちに、早めの内服をお勧めします。

さて、今回は「ステロイド」のお話をしたいと思います。

「ステロイド」と聞いて、みなさんはどのようなイメージを持たれるでしょうか?
“なんかコワい薬” “副作用が心配” “よくわからない”などなど。

実は、ステロイドは別名、副腎皮質ホルモンと呼ばれ、われわれの体の中の副腎皮質という臓器から常に分泌されて、様々な働きをしています。

その働きの中に、抗炎症、抗アレルギーといったものがあるため、耳鼻咽喉科が扱う病気では、顔面神経まひ、突発性難聴といったものに対してステロイドを短期間に使用することがあります。

本来、体の中で作られているステロイドですので、少量で短期間の使用であれば特に大きな心配はいりません。

ところが、大量投与や長期の使用になると話は異なります。顔のむくみが出現したり、骨や代謝といった様々な機能に影響することがあります。

これら副作用に注目が集まると、“なんかコワい薬”というイメージにつながるのかも知れません。

つまり、ステロイドを使用する場合には、そのメリット、デメリットを理解したうえで、両者のバランスをとりながら治療を行うことが重要になります。

われわれも、ステロイドの効果だけではなく、副作用にも注意を払いながら日々、治療を行っています。

治療のことで何か疑問点などあれば、いつでも聞いていただければと思います。