副院長の米澤です。
穏やかな日差しに春の訪れを感じる頃となりましたね。
ようやく、新型コロナウイルス流行の第8波や季節性インフルエンザの流行はピークを過ぎたようです。
ところが、今年は当初の予想通りスギ花粉の飛散が全国的に多く、
今は花粉症の症状で悩まされている方が多いのではないでしょうか?
当院でも、数年ぶりに花粉症の症状が出てつらい、
ノドが痛いけど花粉症なのか風邪なのか分からない、
といった訴えで来られる患者さんが今年は多いように思います。
そこで、本日は、なぜ花粉症でノドが痛くなるのか?
についてお伝えします。
花粉症の主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみですが、
ノドの痛みも花粉症の一症状とされています。
花粉症は、花粉などのアレルゲン物質が体内に入ることで、
免疫細胞が過剰な反応を起こしてアレルギー症状を引き起こす疾患です。
花粉症によるノドの痛みは、
ノドの粘膜に接触した花粉などのアレルゲン物質によって、
好酸球や好中球といった免疫細胞が過剰な反応を起こし、
炎症や腫れを引き起こすことで生じます。
さらに、咳や痰、喉の渇きなどの症状も生じることがあります。
また、花粉症によって鼻づまりが生じ、口呼吸をすることが多くなるため、
ノドの粘膜が乾燥して痛みを感じることもあります。
ただし、ノドの痛みが強くなる場合や、熱が出る、ノドが赤く腫れるなどの症状がある場合は、
花粉症以外の疾患が原因となっている可能性もあるため、医師の診察を受けることが重要です。
以上、なぜ花粉症でノドが痛くなるのか? でした。
花粉症と風邪の見極めについては、われわれ耳鼻科医が得意とする領域のひとつです。
何かご不明なことなどあれば、いつでも相談して下さいね。