副院長の米澤です。
9月に入ってからも、まだまだ暑い日が続いている中、日が沈む時刻は少しずつ早くなり、着実に秋の気配を感じられるようになってきました。
秋といえば、紅葉狩り、秋の夜長、読書の秋、食欲の秋など、みなさんはどのような秋を思い浮かべるでしょうか?今年は新型コロナウイルスの影響で、様々なイベントが中止または縮小化されるようになり、巣ごもり生活でついつい食べ過ぎてしまう方が増えるかもしれません。
そこで、本日は、「逆流性食道炎」と「食事」の関係についてのお話です。
逆流性食道炎とは、当院ホームページの「病気の解説」
(https://nishikawa-mimi.com/disease/throat08.html)にもあるように、胃酸が食道、さらにはのど(咽頭)に逆流し、胸やけ、げっぷ、長引く咳、胃もたれ、おなかが張る(腹部膨満感)、声がれ(嗄声)、のどの違和感(咽喉頭異常感)といった様々な症状を生む病気です。
その要因としては、食生活(早食い、大食い、食後すぐに横になる)、食事内容(脂っこいもの、甘いもの、酸っぱいもの、香辛料、コーヒー、アルコール、炭酸飲料)といったものが複合的に関係していると考えられており、近年は食生活の欧米化で患者数は増加していると言われています。
診断には問診が最も重要で、状況に応じて内視鏡検査を行うこともあります。
治療としては、生活指導(腹八分目で規則正しい食事、食後2~3時間は横にならない)、食事内容の工夫(原因となるような飲食物は控える)、寝るときに頭部を少し上げる、内服薬(胃薬)を組み合わせて行います。
問診の段階で診断できることも多いですが、アレルギー性鼻炎やちくのう(副鼻腔炎)が原因である場合もあり、上に挙げたような症状でお困りの方は耳鼻咽喉科や内科で相談されることをお勧めします。
以上、「逆流性食道炎」と「食事」の関係についてでした。
新型コロナウイルス流行下での巣ごもり生活を快適に過ごすためにも、食べ過ぎには注意をして、食欲の秋を楽しみたいですよね。
何かご不明なことなどあれば、いつでも相談して下さいね。