院長の西川です。
まだまだ暑い日が続き、いつまで続くのか、と思いますが、いかがお過ごしでしょうか。
耳鼻科は、花粉症の時期と、風邪が流行る寒い時期が患者さんが多く混む時期で、夏場は耳鼻科領域の病気が少なく比較的空いています。
その中でも、多く来られるのは外耳炎の患者さんです。
耳が痛いといって来られることが多いです。
さて、外耳炎と中耳炎、一般的には違いが難しいと思います。
この2つはどう違うのか、について今回は触れてみたいと思います。
上記のイラストをご覧ください。
鼓膜より外側が「外耳」、内側が「中耳」ですね。
この外耳にバイ菌(細菌)が入って痛くなったり腫れたりするのが「外耳炎」です。
原因として多いのは、耳掃除です。
耳掃除は気持ちがいいのでついつい毎日やってしまう人も多いです。
しかし耳の皮膚は弱いので、強く触ると傷がつき、そこにばい菌が入ってしまうことがあります。
この、鼓膜の外側の炎症のことを、「外耳炎」と言います。
では「中耳炎」はどういったものでしょうか。
鼓膜の内側に細菌が入って炎症を起こしてしまうことを、「中耳炎」といいます。
通常鼓膜が壁になっていますので、鼓膜の外側から細菌が入る事は原則ありません。
ですので、プールで耳に水が入っても、一般的には中耳炎にはなりません。
(鼓膜に穴が空いている場合は別です)
この原因は、風邪などをきっかけに、図の「耳管」を通じて、鼻の菌が中耳に上がってきて炎症を起こすことによります。
子供さんが中耳炎を起こしやすいのは、この耳管が短く、太いため鼻から耳へ細菌が流れていきやすいからと言えます。
まとめると、外耳炎は「鼓膜の外側」から、中耳炎は「鼓膜の内側」から細菌がはいって炎症を起こしている状態なのです。
それぞれ治療などは違いますが、これはまた機会があれば触れていきたいと思います。
以上、今回は「外耳炎」と「中耳炎」の違い、でした。
気になることがあれば、ご遠慮なく我々に何でも聞いてくださいね!