いびきがうるさい時どうする?改善方法について

家族や友人から『いびきがうるさい』と指摘を受け、当院にご相談に来られる方が多くいらっしゃいます。いびきには大きく分けて単純性いびきと睡眠時無呼吸症候群を伴ういびきの2種類があります。単純性いびきでは、耳鼻咽喉科疾患や飲酒、風邪などが原因となり、解消すればいびきも改善されます。ただ、睡眠時無呼吸症候群を伴ういびきは継続的な治療が必要となります。ここでは、いびきの原因と疾患について記載します。

考えられる原因・疾患について

鼻づまりが原因

いびきをかく原因に鼻づまりが考えられます。アレルギー性鼻炎などで鼻粘膜が慢性的に炎症を起こし厚みがある状態(肥厚性鼻炎)、鼻中隔(鼻の真ん中の骨)が曲がっている鼻中隔彎曲症、慢性副鼻腔炎により粘膜がポリープ上になった鼻茸、慢性化した扁桃炎、アデノイド肥大などがあります。放置しておくと、いびきが悪化すると共に睡眠時無呼吸症候群の原因にもなります。できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。

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睡眠時無呼吸症候群

いびきをよくかく、うるさいと指摘される原因として考えられるのが睡眠時無呼吸症候群です。
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に無呼吸状態を繰り返す病気です。医学上は10秒以上の気流停止を無呼吸といい、一晩(7時間)の睡眠中に30回以上無呼吸が認められる場合、あるいは1時間に5回以上無呼吸がある場合に睡眠時無呼吸症候群としています。
睡眠中の出来事であるため自分で気がつくことは稀で、潜在患者数は300万人もいると推計されています。21世紀の国民病といわれることもあります。治療法が確立されているため、適切に検査・治療を行えば決して恐い病気ではありませんが、放っておくと高血圧や心臓循環障害、脳血管障害などにつながるリスクがあります。

当院でも『いびきがうるさい』と指摘を受け悩まされている患者様の相談をお受けした場合には、問診を行い、自宅でできる簡易検査を実施して、睡眠時無呼吸症候群の診断を実施しております。

簡易検査について >>
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原因・疾患を特定するために

上記に記載したようにいびきの原因にはいくつか考えられますが、できるだけ早く改善するために耳鼻咽喉科を受診しましょう。
睡眠障害が疑われる方は、睡眠時無呼吸症候群の簡易検査を受けることをお勧めします。検査は耳鼻咽喉科や内科で対応している医療機関を事前にホームページなどで調べて来院するようにしてください。また、治療が必要になった場合は、通院が必要になりますのでなるべく通いやすい医療機関を選ぶようにしてください。

検査概要

医療機関で問診を受け、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあった場合、睡眠中の状況を把握するために自宅での簡易検査を行います。手指にパルスオキシメトリーを装着して無呼吸による低酸素状態を診断する検査と、鼻に呼吸センサーを装着して気流やいびきを計測する検査があります。本体装置は手首式血圧計を少し大きくした程度の大きさで、就寝中はマジックテープで手首に巻いたりして保持します。

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【参考】
睡眠時無呼吸症候群の簡易検査だけでは判断できない患者様もいらっしゃいます。その場合には精密検査が必要となります。具体的には
簡易検査では結果をAHI(無呼吸低呼吸指数)で示します。これは睡眠1時間あたりの無呼吸と低呼吸の回数を合計した数値です。その結果次第で、脳波や睡眠の質(深さ)などを検査する必要がある際に行われるのが精密検査PSG(ポリソムノグラフィー)検査です。
この検査には1泊の入院が必要です。とはいえ、検査機器を取り付けて眠るだけで、痛みもなく寝ている間に終了します。仕事終わりに入院し、翌朝の出勤前に退院できるよう配慮している医療機関もたくさんあります。
PSG検査では脳波、眼球運動(眼電図)、オトガイ(下あご)の動き(筋電図)を基本に、呼吸、心電図、血液中の酸素飽和度、前頸骨筋電図、いびきの音、睡眠時の姿勢・動きなどを同時に記録することで、睡眠深度や睡眠の経過、睡眠時異常行動、睡眠中の呼吸や循環の生理現象を総合的に調べることができます。当院でも専門医療機関と連携しております。

検査の結果について

睡眠時無呼吸症候群と診断された方は、治療が必要となります。

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また、検査結果から軽度な睡眠時無呼吸症候群と診断された方には、下記のいびきを改善するためにをご参考にして、改善に取り組んでください。

いびきを改善するために

耳鼻咽喉科疾患の治療

鼻水、鼻づまりの原因となる耳鼻咽喉科疾患の治療を行い、根本的な要因を取り除く。
アレルギー性鼻炎(花粉症)、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)・鼻茸、鼻中隔彎曲症、慢性的な扁桃炎、アデノイド肥大など

適正体重を維持する

いびきをよくかく方の傾向として、肥満体系である・加齢と共に太ってきたという方が多くいらっしゃいます。軽度であれば、適正体重に減量することでいびきや睡眠時無呼吸の症状が軽減されることがあります。

横向きに寝る

仰向けの姿勢で寝ると気道が塞がりやすくいびきをかきやすくなります。抱き枕などを活用することで、横向きの姿勢を維持しながら寝るといびきを予防する事ができます。

夜の飲酒を控える

夜寝る前にお酒を飲むと、筋肉が弛みやすく気道を塞いでしまうことがあります。寝る前の飲酒を控えることでいびきの予防になります。

部屋の湿度を保つ

いびきをかく人は口呼吸になっています。口呼吸でのどが乾燥したり、ホコリなどを吸入すると炎症の原因となり、炎症によって気道を狭くしてしまい、いびきがひどくなりやすいです。いびきを悪化させないために部屋の湿度にも注意しましょう。

いびきは放置しておくと、徐々にひどくなっていくことが考えられます。また、睡眠時無呼吸症候群の原因にもなります。周囲からいびきについて指摘を受けたら、先延ばしにせず医師の診断を受け、睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は簡易検査を受けるようにしましょう。

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